ECサイト向けおすすめWordPressテーマ20選

WordPressでECサイトを構築するなら、魅力的なECサイトテーマが欠かせません。ビジネスニーズにピッタリのテーマを選べば、潜在顧客に強烈な印象を残せるでしょう。適切なテーマを使うことで、ユーザーエクスペリエンスが向上し、検索エンジンランキングも改善。結果的にコンバージョン率の向上にもつながるわけです。
とはいえ、30,000を超えるWordPressテーマから、ECサイトに最適なものを見つけるのは至難の業。
そこで本記事では、さまざまなニーズに対応したWordPress ECサイトテーマのベスト20を厳選してご紹介します。
ECサイト向けおすすめWordPressテーマ20選
WordPressテーマとは、Webサイトの外観を制御するテンプレート、スタイル、コードスニペットのセット。各テーマには独自のデザイン、機能、ナビゲーションがあり、自分に最適なものを見つけるには実際に試してみる必要があります。
今回紹介するおすすめのECサイト向けWordPressテーマを選出する際、当社では以下のポイントに着目しました。
- 機能性 ‒ 軽量で、モバイルフレンドリーで、他と差別化されるEC機能を提供していること。
- アップデート頻度 ‒ 記事執筆時から6ヶ月以内に更新されているテーマのみを評価対象として選定。
- パフォーマンス ‒ エンゲージメントとコンバージョンを最適化するため、モバイルとデスクトップの両方で2秒以内に読み込まれること。選定したテーマはすべてレスポンシブ対応でなければならない。
- レビューと評価 ‒ ユーザー満足度と開発者のサポート品質を示す指標として活用。
各テーマの基本バージョンは、新しいWordPressサイトでGTmetrixとPageSpeed InsightsというWebサイト速度テストツールを使用してテストしました。
また、最適なパフォーマンスを実現するなら、HostingerのWooCommerce向けマネージドホスティングプランがおすすめ。月額0から利用でき、WordPress.org推奨のホスティングには、サイト高速化のためのコンテンツ配信ネットワーク(CDN)とオブジェクトキャッシュが組み込まれています。
それでは、WordPress ECサイトテーマ トップ20を見ていきましょう。
ポイント
サードパーティプラットフォームからECサイトテーマをインストールする手順は、WordPressテーマディレクトリから使用する場合とは異なります。WordPressテーマをインストールする様々な方法については、個別の解説記事をご覧ください。
1. Astra

テーマ情報
- 評価:WordPress.orgで4.9/5
- 最適な用途:初心者向け、あらゆるビジネスタイプ
- 価格:フリーミアム(プレミアムプランは年額39ドルまたは生涯ライセンス179ドルから)
WordPressテーマといえば、Astraは外せません。人気の多目的テーマには、ECサイトを含む様々なニーズに対応した280以上の無料スターターテンプレートが用意されています。
テストページ(53.1KB)の読み込み時間はわずか720ミリ秒。GTmetrixとPageSpeed Insightsの両方で、デスクトップ、モバイル、総合パフォーマンスすべて100%の完璧なスコアを獲得しています。
軽量でありながら機能も充実。物理商品やデジタル商品の販売に対応したWooCommerce、LifterLMS、LearnDash、Easy Digital Downloadsとの統合をサポートしています。一部のECサイトテーマには、セールスファネル、寄付、ライブチャットなど、あらゆるビジネスタイプに対応した組み込み機能も搭載されています。
豊富なカスタマイズオプションにより、Astraは簡単にパーソナライズできます。WordPress Customizerだけでも、テーマのグローバルカラースキーム、ヘッダーとフッター、個別ページ構造を変更可能。コーディング不要でさらにデザインを調整するには、お好みのページビルダープラグインをインストールしてください。
2. Storefront

テーマ情報
- 評価:WordPress.orgで4.5/5
- 最適な用途:WooCommerceサイト
- 価格: 無料
WooCommerceでサイトを構築する予定なら、Storefrontも検討の価値あり。WooCommerceチームが作成したテーマだけあって、プラグインの機能とシームレスに統合されています。
WordPressの編集インターフェースに慣れている方なら、Storefrontのカスタマイズは簡単。WordPress Customizerにショートカットが用意されているため、ページビルダープラグインをインストールする手間が省けます。異なるニーズに対応した高度なカスタマイズのための複数の小テーマも利用可能です。
多くの機能を搭載しているにもかかわらず、Webサイト速度テストでは優れたパフォーマンスを発揮しており、251KBのテストページは2.2秒で読み込まれ、GTmetrixで98%のスコアを獲得しています。PageSpeed Insightsでは、Storefrontはデスクトップパフォーマンスで99%を獲得しましたが、モバイルでは92%とわずかに低くなりました。
Storefrontの無料版は、限られた予算で新しくWooCommerceストアを始める方に最適です。ビジネスが成長したら、Storefront Extensions bundleを月額5.75ドルで利用して、テーマのEC機能を拡張できます。有料アドオンには、優れた決済モード、カスタマーレビュー、メガメニューなどが含まれます。
3. Woostify

テーマ情報
- 評価:WordPress.orgで4.9/5
- 最適な用途:物理商品の販売
- 価格:無料(Woostify Proは年額49ドルまたは買い切り99ドルから)
WoostifyはWooCommerce向けに最適化された、機能豊富なECサイト向けWordPressテーマ。ECサイトを素早く立ち上げたいビジネスオーナー向けに、3つの無料スターターサイトを提供しています。
セットアップ方法は簡単ですが、最適なパフォーマンスのために事前に選択されたプラグインをインストールする必要がありますが、Webサイト速度テストに大きな影響はありませんでした。
GTmetrixでパフォーマンス98%のスコアを獲得し、ページサイズは193KB、読み込み時間は775ミリ秒。PageSpeed Insightsでも一貫した結果を示し、デスクトップで98%、モバイルパフォーマンスで90%でした。
カテゴリメニュー、検索バー、透明ヘッダー、スティッキーフッターバーでページレイアウトを充実させることができます。画面サイズごとに独自の外観を作成することも可能。例えばデスクトップではトップに戻るボタン、モバイルではスティッキー決済ボタンを表示するような設定が可能。さまざまなデバイスでユーザーエクスペリエンスを最適化できます。
全体的に、Woostifyの無料テーマは、今回紹介する他のフリーミアムオプションよりも柔軟なカスタマイズを提供していると言えるでしょう。スケールアップの準備ができたら、Pro版を購入すれば、すべてのスターターサイトやカウントダウン機能やサイズガイドなどのプレミアムアドオンにアクセスできます。
4. OceanWP

テーマ情報
- 評価:WordPress.orgで4.9/5
- 最適な用途:バリエーション商品の販売
- 価格:無料(Ocean Proは年額35ドルまたは買い切り141ドルから)
OceanWPは多目的テーマですが、ファッションやデザインのストアに最適。事前構築されたECサイトテンプレートと要素は、服やアクセサリーなど、異なるバリエーションを持つ商品を展示・販売するために設計されています。
特にモバイルコマースに優れており、メニューやカートアクセスなどの主要機能にモバイル向けの要素を提供しています。商品共有機能により、ソーシャルメディアやメールマーケティングを通じてブランド認知度を高めることが可能。
内蔵のスキーママークアップは、検索エンジン最適化(SEO)の取り組みにも役立ち、検索エンジンがコンテンツを理解しやすくする構造化データを作成し、検索結果でストアをより目立たせます。
Webサイトのパフォーマンスに関しても非常に軽量。177KBのテストページは537ミリ秒で読み込まれ、GTmetrixとPageSpeed Insightsでデスクトップパフォーマンス100%を獲得しましたが、モバイルでは97%とわずかに下回りました。
年額35ドル~のOceanWP Proバンドルは、初心者から上級ユーザーまで、より柔軟なカスタマイズができるようになっており、テスト用のステージング環境、プレミアム拡張機能、フルサイトテンプレートにアクセスできます。
5. Botiga

テーマ情報
- 評価:WordPress.orgで4.9/5
- 最適な用途:ミニマリストな美学を持つオンライン小売店
- 価格:無料(Botiga Proは年額62ドルから)
Botigaは、シンプルさを求めるビジネスオーナーに最適な、効率的なカスタマイズができる無料のWooCommerceテーマ。無料テンプレートは1つだけですが、ブロックエディターでカスタマイズできます。
複数の商品カードスタイルが利用可能で、カートに追加ボタン、在庫切れラベル、セールタグの調整が可能。ライトボックス効果により、顧客の注意を商品に引き付けるのに役立ちます。個別の商品ページで関連商品を表示して、売上を促進することも可能です。
検索フィールドでAJAXを有効にすると、ページを読み込むことなくリアルタイムで商品を見つけることができ、検索機能で一致するものが見つからない場合は、代替としてトレンド商品を表示します。
ミニマルなスタイルは、読み込み時間の高速化にも貢献しており、 58.7KBのページを完全に読み込むのにわずか674ミリ秒でした。モバイルとデスクトップのパフォーマンスでは、GTmetrixで99%、PageSpeed Insightsで100%を達成しました。
新規ビジネスに適したテーマだと言えまが、無料版だとウィッシュリストやスティッキーカートに追加ボタンなどの必須機能が欠けています。WooCommerceサポートとカスタマイズオプションについては、年額62ドルからの有料テーマを購入する必要があります。
主な機能
- AJAX検索 ‒ ユーザーエクスペリエンスの向上と読み込み時間の短縮のため、ページ全体を再読み込みせずにWebコンテンツを更新
- 表示条件 ‒ パーソナライズされたショッピング体験のために、各要素の表示・非表示の条件を設定
- ドラッグ&ドロップヘッダービルダー ‒ コーディングなしで、デスクトップとモバイルのヘッダーを含むカスタムヘッダーレイアウトを構築
6. Zakra

テーマ情報
- 評価:WordPress.orgで4.9/5
- 最適な用途:ブログ付きストア
- 価格:無料(Zakra Proは年額55ドルまたは買い切り199ドル)
Zakraは、あらゆるビジネスタイプ向けのシンプルなECサイト向けテーマ。1クリックインポート機能付きのスターターテンプレート、WooCommerceサポートにより、ゼロからデザインすることなく素早くECサイトを構築できます。
豊富なカスタマイズ機能のおかげで、各要素を好みに応じて設定可能。例えば、商品画像のアスペクト比と最大画像幅を設定して、サイト全体で一貫した外観を維持したりできます。
Zakraは、訪問者の注意を引くための目立つCTAボタン付きのヒーロー画像、さらにはヘッダーに動画を設定することもできます。
WordPressエディターの互換性とページビルダーのサポートにより、初心者でも簡単にカスタマイズが可能。開発者向けには、コーディングを効率化するためのフックを提供しています。
パフォーマンスに関しては、完全読み込みに1.4秒かかります。同等またはそれ以上のパフォーマンスを実現するには、商品画像の最適化を推奨します。
Zakraの無料版は、新しく小規模なオンラインストアに最適。関連商品やショップフィルターなどの高度なWooCommerce機能、プレミアムサポート、ブログ機能にアクセスするには、年額55ドルまたは買い切り199ドルでZakra Proへのアップグレードを検討してみましょう。
7. Rife Free

テーマ情報
- 評価:WordPress.orgで4.9/5
- 最適な用途:物理商品を販売したい初心者
- 価格:無料(Rife Proは月額40ドルまたは年額400ドル)
目立つCTA付きのヒーロー画像が特徴的で、Apollo13 Framework Extensionsプラグインをインストール後にアクセスできます。ワンクリックインポーターを使用して事前構築されたデザインをパーソナライズすれば、デザインにかける時間を短縮できます。
WordPressブロックエディターやWPBakeryなどの 人気のページビルダープラグインと連携し、隠しサイドバーのカスタマイズ、より良い商品画像表示のためのライトボックスの有効化、モバイルフレンドリーなナビゲーションの簡単な追加が可能です。
ビジネスWebサイトの構築に最適なWordPressテーマですが、WooCommerceのEC機能をしっかりサポート。例えば、パララックス効果により没入感のある見た目で商品リストを強化し、ホバー時に表示される第2の商品画像は顧客の注意を引くのに役立ちます。
最大のメリットは、高速であること。432KBのテストページは1.2秒で読み込まれました。GTmetrixでパフォーマンス97%のスコアを獲得しています。
8. GeneratePress

テーマ情報
- 評価:WordPress.orgで5/5
- 最適な用途:Webアクセシビリティの改善
- 価格:フリーミアム(プレミアムプランは年額59ドルまたは買い切り249ドル)
GeneratePressはあらゆるビジネスタイプに使えるブロックベースのECサイト向けWordPressテーマ。ポートフォリオ、ビジネス、イベントなど、さまざまなニーズに対応した大規模なプレミアムスターターサイトライブラリが魅力的です。
Beaver Builderなどの人気のドラッグ&ドロップページビルダーと組み合わせれば、WordPress Customizerを補完する豊富なカスタマイズオプションが手に入り、プレミアムユーザーならWordPressエディターのインターフェースに沿った独自のブロックベースのテーマビルダーも使えるようになります。
今回紹介するなかでも最も軽量なECサイト向けWordPressテーマの一つであり、ページ読み込み時間はわずか802ミリ秒で、GTmetrixでは99%という驚異的なパフォーマンススコアを記録しています。
残念なのは、無料版ではあまり多くの機能が提供されていないこと。主要機能のほとんどは年額42ドルからのプレミアム版でしか使えません。有料版では、カスタマイズ可能な表示ルールを備えた高度なレイアウトシステムや、スティッキーナビゲーション、細かいスタイリング調整などが可能になります。
9. Sydney

テーマ情報
- 評価:WordPress.orgで4.9/5
- 最適な用途:モダンでミニマリストなデザインのストア
- 価格:無料(Sydney Proは年額62ドルから)
Botigaのチームが作ったSydneyは、似たようなデザイン要素と機能を持ちながらも、リード獲得とブランディング目的により適した軽量ECサイト向けWordPressテーマ。
無料テンプレートには、WordPressエディターでカスタマイズできる事前作成ブロック、ヘッダーとフッターのレイアウト、ヒーローエリアが含まれています。ヘッダー設定にはスティッキーモードと透明モードがあり、モバイルユーザー体験のカスタマイズに最適です。
印象的なのはヒーローセクションの豊富なカスタマイズオプション。フルスクリーンスライダーを表示したい場合は、スライダーの速度を設定したり、各スライドにサブタイトルを追加したりできます。動画ベースのヘッダーでは、動画読み込み中のスムーズな表示を確保するフォールバックとして画像を使えるのも便利です。
オンラインストア構築では、SydneyはWooCommerce機能と要素をしっかり統合して理想的なショッピング体験を作り出せます。商品カタログのソート処理をカスタマイズしたり、商品プレビュー用のギャラリーサムネイルスライダーを有効にしたり、商品ページに表示される情報を管理したりといった調整が可能。
全体として、他のテーマだと有料版でしか提供されない貴重なカスタマイズオプションを無料で提供しています。テストしたページの読み込み速度はBotigaよりも少し遅く、速度テストで1.1秒かかりましたが、それでもGoogleの基準では十分に高速と評価されます。
より高度なEC機能とさらに多くのカスタマイズ機能が欲しい場合は、年額62ドルからのSydney Proへのアップグレードを検討してみるのも良いでしょう。
10. Responsive

テーマ情報
- 評価:4.7/5 on WordPress.org
- 最適な用途:深い階層を持つストア
- 価格:無料(Responsive Proは年額29.50ドルから)
Responsiveはニーズに特化したスターターテンプレートを幅広く選べるWordPressテーマ。レストラン、書店からイベント、サービス系まで、各Webサイトテンプレートはそれぞれのビジネスタイプ専用に設計されたセクションと要素を備えています。
フルサイト編集機能とEC専用のGutenbergブロックを提供するのが特徴であり、カウンター、CTA、商品カードなどの要素を、適切なブロックをテンプレートにドラッグ&ドロップするだけで簡単に挿入できます。Beaver Builderなど主要なページビルダーとの互換性も高いのが魅力です。
Responsiveと互換性のある注目EC機能としては、商品カタログのクイックビュー、オフキャンバスの閉じるボタン、集中モード、ネイティブカートポップアップなどがあり、翻訳対応、SEOフレンドリー、クロスブラウザ対応で、WCAG 2.0アクセシビリティ標準にも準拠。
パフォーマンス面では、ResponsiveはGTmetrixで99%というスコアを記録し、読み込み時間は1.5秒でした。
ただし、高度なEC機能のほとんどはResponsive Proユーザー向けに用意されているため、最大限に活用するにはアップグレードが必須かもしれません。年額29.50ドルからの有料版には、グローバル設定、ホワイトラベル機能、優先サポートなどが含まれています。

11. Kadence

テーマ情報
- 評価:WordPress.orgで4.9/5
- 最適な用途:アフィリエイト商品の販売
- 価格:無料(Kadence Proは年額149ドルから)
Kadenceは多用途のEC機能、豊富なデザイン、軽量性を兼ね備え、今回紹介するなかでも最高のWordPressテーマの一つ。
幅広い無料スターターテンプレートが用意されているのは、手頃な価格のテーマを求めるEC事業者にとって大きなメリット。カスタマイズ面では、Kadence AIがブロックエディターと人気のページビルダーとの互換性を高め、簡単なカスタマイズを実現しています。
Kadence AIはヘルプデスク、店舗ロケーター、プライバシーポリシーなど、特定コンテンツ用のカスタムページを作るための既製パターンを提供することでカスタマイズ作業を効率化。このツールを使うにはKadence WPアカウントが必要です。
無料版でも、カスタマイズ可能な店舗通知の配置やユーザーアカウントなど、他のテーマでは有料版でしか使えないことが多いEC専用機能を提供しており、Googleマップ、推薦文、ヒーロー画像などの要素を追加するためのブロックとパターンは、Kadence Design Libraryから簡単にアクセスできます。
高速パフォーマンスを重視して作られたテーマでもあり、読み込み時間1.4秒、GTmetrixでパフォーマンス99%というスコアを獲得。パンくずリストやスキーママークアップなど、WordPress SEOのベストプラクティスも採用しています。
Kadence無料版が気に入ったなら、有料版はさらに料金に見合った価値を提供します。年額79ドルからで、プレミアムブロック、テンプレート、開発者ツールなどの高度な機能が使えるようになります。
12. Neve

テーマ情報
- 評価:WordPress.orgで4.7/5
- 最適な用途:初心者、Stripeを使用するストア
- 価格:無料(Neve Proは年額69ドルから)
シンプルな設定のECサイトテーマを探しているなら、Neveは一見の価値あり。基本的なECニーズに対応したWordPressブロックパターンを提供し、商品カタログやおすすめ商品、単一商品ページを素早く構築できます。
Otter Blocksプラグインのサポートにより、カウントダウンやスライダー、商品レビューなどのコンバージョン重視の要素でECサイトを充実させることが可能。
無料版でも翻訳対応しており、軽量なWordPressテーマとしての評判に違わず、読み込み時間はわずか978ミリ秒で、GTmetrixでは99%という優れたパフォーマンススコアを達成しました。
無料版でも他の無料テーマよりも多くのカスタマイズとEC設定を備えていますが、デザインの選択肢と設定はやや限られており、有料版へのステップアップを促すような印象です。
年額69ドルからのNeve Proでは、より豊富なプレミアムデザインテンプレートと高度なWooCommerce機能が利用できます。コンテンツ制限モジュールやLearnDashなどの学習管理システムプラグインとの統合も含まれているのも魅力です。
13. ShoppingCart

テーマ情報
- 評価:WordPress.orgで4.8/5
- 最適な用途:様々な物理商品を販売するオンラインストア
- 価格:無料(ShoppingCart Plusは1ライセンス59ドルから)
名前の通り、ShoppingCartは有形商品を提供するECサイト向けに特別設計されたテーマ。商品カタログ、商品プロモーション、ウィッシュリストなど、オンラインショッピングを促進するプラグイン駆動のEC機能が最初から揃っています。
興味深いのは、テーマのレスポンシブ性を含め、ほとんどの機能を個別に無効化できる点です。機能を最大限に活用するためには、カスタマイズ作業中にすべての必須設定が有効になっているか確認しておくことを推奨します。
多くのテーマとは異なり、テンプレートをインポートするためにデモインポータープラグインが必要です。このプラグインはWordPressプラグインディレクトリにホストされていないため、少し手間がかかるのが難点と言えるでしょう。
こうした技術的な課題をクリアできれば、ShoppingCartはECサイトをスムーズに運営するための軽量テンプレートとして期待できます。321KBのテストページはわずか943ミリ秒で読み込まれ、GTmetrixでパフォーマンス98%という優秀なスコアを記録しました。
フッターエディターやGoogle Fontsライブラリ、広告表示などの高度な機能が必要なら、ShoppingCart Plusを検討してみてください。1ライセンス59ドルの有料版には、優先サポートとアップデートが含まれています。
14. Top Store Pro

テーマ情報
- 評価:WordPress.orgで4.6/5
- 最適な用途:マルチストア
- 価格:年額59ドルまたは買い切り149ドルから
Top Store Proは、幅広い物理商品を販売するビジネス向けの優れたWordPressテーマ。多数の商品表示セクションを備えた既製テンプレートを提供し、カタログサイトの構築に最適です。さらに、ニーズに特化した子テーマも用意されているので、カスタマイズがより簡単になります。
ウィッシュリスト機能、特別プロモーションへのリンク用のリボンとバナー、タブ付き商品カルーセルなど、コンバージョン重視の要素が豊富に搭載されており、モバイル表示では、これらの要素を必要に応じて無効にすることでユーザー体験を最適化できます。
店舗の信頼性を高めるために、パートナーのロゴを表示できるブランドセクションも完備。ページ読み込み中にアップセリング用の画像やGIFを表示できるWebサイトプリローダーという注目機能もあります。
WooCommerceとの連携により、ECプラグインのネイティブ機能とデザインオプションにもアクセス可能。ショッピング体験をさらにパーソナライズするなら、テーマ開発者が提供するAll In One WooCommerce Cartプラグインと組み合わせるのがおすすめです。
速度テストでは、Top Store Proは1.1秒で読み込まれ、GTmetrixで96%のスコアを獲得しましたが、テストページのHTTPリクエスト数は他のテーマより多く、ページ読み込み時間に影響する可能性があります。
このテーマを選ぶ場合は、サイトのHTTPリクエストを減らすためのWebサイト速度最適化テクニックも併せて実装するとよいでしょう。
15. Raft

テーマ情報
- 評価:WordPress.orgで5/5
- 最適な用途:ビジネスWebサイトと単一商品ストア
- 価格: 無料
Neveと同じ開発チームが手がけたRaftは、最新のWordPressブロックエディター標準に準拠したフルサイト編集テンプレートを備えた無料テーマ。別のページビルダープラグインが不要なのが大きな魅力で、モダンでミニマリストなデザインも優れており、リード獲得とブランディング目的に最適なテーマといえます。
WooCommerce対応テーマとして、商品やサービスを効果的に紹介し、取引を促進するためのEC重視のページテンプレートを提供し、ユーザーの注文と配送の詳細を明確に示す注文確認ページ用のテンプレートも用意。
EC機能をさらに強化するなら、Otter Blocks Proがコンバージョン率を高めるECブロックパターンを提供してくれます。このプラグインには、カスタムレイアウト、フォーム、コンテンツを生成するためのAIブロックも含まれています。
パフォーマンス面では、RaftはGTmetrixで99%という素晴らしいスコアを達成。149KBというコンパクトなテストページが1.1秒で読み込まれました。
テーマ自体は無料ですが、年額49ドルからのOtter Blocks Proを導入することでさらに機能を拡張できます。このプラグインのページ構築ブロックを使えば、カスタムCSSと表示条件を活用してパーソナライズされたブラウジング体験を作成することが可能です。
16.Shopkeeper

テーマ情報
- 評価:ThemeForestで4.6/5
- 最適な用途:バリエーション商品とサービスの販売
- 価格: 1ライセンス59ドル
Shopkeeperはあらゆるビジネスニーズに対応したプレミアムテーマです。WooCommerceをベースに構築されており、アーバンウェアや書籍からガジェットやワインまで、様々な商品の展示に最適です。
サービスや電子書籍などのデジタル商品のプロモーションにも十分対応しています。Amazonアソシエイトサイトのスタイリングにも使えるので、ガイドを参考にサイトを構築して、アフィリエイトマーケティングからの収益化も始められます。
内蔵の注文追跡とクーポンシステムにより、別途プラグインをインストールする手間が省けるのも魅力。カタログモードを有効にしてEC機能を無効にすれば、ストアをオンラインカタログとして再利用することも可能です。多言語・多通貨サポートとGDPRプラグインとの互換性により、グローバルな顧客へのアプローチも容易になります。
Shopkeeperはビジュアル重視のテーマのため、ページサイズは他のテーマよりも大きくなる傾向があります。4.59MBのデモページの読み込みには3.4秒かかりましたが、速度最適化プラグインや最適化されたアセットとテーマを組み合わせて使えば、テーマの利点を活かしながらもページ読み込み時間を短縮できるでしょう。
17. TheGem

テーマ情報
- 評価:ThemeForestで4.8/5
- 最適な用途:ビジュアル重視のストア
- 価格: 1ライセンス59ドル
TheGemはECサイトを含むあらゆるタイプのWebサイトに対応した、トップクラスのWordPressテーマ。400以上のデモサイトが用意されており、カウンターや価格テーブル、プログレスドーナツなど、それぞれのニーズに合わせたカスタム要素を持つ既製テンプレートが揃っています。
TheGem Loop Builderを使えばさらに多くのデザインオプションが広がり、プリセットの要素を組み合わせるだけで、ページや商品リスト、Webコンテンツを簡単に作成できるのが魅力です。
ECサイト構築では、WooCommerce Builderが商品用のカスタムタブやオフキャンバスカート、高度な商品クエリを提供。様々なソースからのデータを活用してダイナミックコンテンツを作成し、ブランドの信頼性を高めながら情報豊かなサイトを構築できます。
スマートフィルターはAJAX技術を採用しているため、顧客はページを再読み込みすることなく検索条件を調整可能。色付きオーバーレイを備えた動画背景機能では、動画の上にテキストを配置してビジュアルの効果を高められます。
TheGemのデモページはパフォーマンスで90%のスコアを記録しており、読み込みに3秒かかるため、Googleの基準内にページ読み込み時間を収めるには、パフォーマンス改善プラグインの導入も検討した方がよいでしょう。
1ライセンス59ドルのパッケージには、WPBakery、LayerSlider、Revolution Sliderなどのプレミアムプラグインが付属している点も大きな魅力です。
18. Savoy

テーマ情報
- 評価:ThemeForestで4.8/5
- 最適な用途:モダンでミニマリストなデザインのショップ
- 価格: 1ライセンス59ドル
AJAX機能を備えたWordPressテーマを探しているなら、Savoyは最高の選択肢。商品フィルタリングやカートのインタラクション、一般的なブラウジング体験をシームレスにする組み込みのAJAX読み込み機能が実装されています。
カテゴリメニューのサムネイル表示など、見た目の向上とアクセシビリティを改善するための複数のメニュータイプが搭載されており、商品カタログの整理には、無限読み込み、読み込みボタン、番号付きページネーションという3つのオプションから選択可能。ポートフォリオモジュールとカタログモードを使えば、サイトをディスプレイ用に変換することもできます。
商品ギャラリーには遅延読み込み、マウスオーバーズーム、Instagramとの連携機能が備わっていたり、カラースウォッチとサイズチャートは、様々なバリエーションの商品を販売する店舗に便利な機能です。さらに、商品の使用シーンを紹介するための注目商品動画機能も利用できます。
子テーマ、ブログレイアウト、タッチ対応のスライダーとギャラリー、ログイン/登録用のポップアップモーダルなど、注目すべき機能が満載であるだけでなく、SEO対策を強化するための組み込みスキーママークアップも付属しています。
速度テストでは、Savoyのデモページが完全に読み込まれるまでに3.9秒かかりましたが、これは多くの要素が含まれているためと思われます。1ライセンス59ドルでSavoyを購入する場合は、パフォーマンス向上のため速度最適化プラグインの導入も検討するとよいでしょう。
19. Flatsome

テーマ情報
- 評価:ThemeForestで4.8/5
- 最適な用途:バリエーション商品とサービスの販売
- 価格: 1ライセンス59ドル
Flatsomeはオンラインストアとビジネスサイトに完全対応し、商品やサービスを効果的に表示するためのEC機能と要素を豊富に備えています。
300以上の既製レイアウトとセクションが特徴的なだけでなく、コーディング不要でカスタマイズできる大規模な要素ライブラリを備えた組み込みのライブページとヘッダービルダーを提供。商品とカテゴリ用のWooCommerce互換ページレイアウトにもアクセスできます。
シームレスなブラウジング体験のために、ミニカートやページネーション、ライブ検索システムにAJAX技術を組み込んでいるのも特徴です。
商品紹介をサポートするため、様々なギャラリーレイアウト、インタラクティブなアニメーション、ドラッグ&ドロップグリッドエディターを提供し、小さい画面でも画像の主要部分を強調できるよう、フォーカスポイントの設定機能も搭載しています。
1ライセンス59ドルで手に入るその他の主要機能としては、バナーやセクション用のシェイプディバイダー、デザイナー向けのPSDファイルとアセット、スターターページライブラリなどが挙げられ、高度なカスタマイズのための子テーマも同梱されています。
唯一の難点は、このテーマがかなり大容量な点。1.89MBのデモページが完全に読み込まれるまでに3.4秒かかりました。Flatsomeを効率的に使うには、すべての画像を最適化し、速度改善プラグインを導入するのがおすすめです。
20. Porto

テーマ情報
- 評価:ThemeForestで4.9/5
- 最適な用途:初心者、会員制ストア
- 価格: 1ライセンス59ドル
Portoはショップ、クリエイティブエージェンシー、ビジネスサイト向けに開発された強力なWooCommerce対応WordPressテーマ。WPBakeryとSlider Revolutionに対応しており、カスタマイズを簡単にするためにこれらのプラグインに対応したデモサイトも提供しています。
WooCommerceとの連携により、カタログやカート、配送追跡用のカスタムレイアウトを作成してカスタマージャーニーを最適化。よく一緒に購入される商品やコンボオファーセクションなど、売上促進に役立つコンバージョン重視の要素も充実しています。
特に注目の機能の一つは、単一商品ページでサムネイルとして動画を使用できるところ。ただし、この機能はページ読み込み時間に影響し、テスト時には読み込みに3.2秒かかりました。
商品ページ作成を効率化するため、Portoの組み込みAIコンテンツジェネレーターは、数クリックで魅力的な商品説明や他のWebサイトコピーを作成するのに役立ちます。
1ライセンス59ドルのパッケージは、ポップアップやフォーム、カスタム投稿タイプをデザインするためのビルダーを含むことで、コストパフォーマンスに優れたテーマとなっています。初心者にも使いやすい設計で、ドキュメントや動画、フォーラムを通じたプレミアムサポートも受けられるのが安心です。

まとめ
優れたWebデザインは訪問者のECサイトへの印象を大きく向上させ、ユーザー体験を形作るうえで重要な役割を果たします。適切なテーマを選べば、カスタマージャーニーを強化し、直帰率を減らし、コンバージョンを高めることができます。だからこそ、WordPressテーマは慎重に選ぶ必要があるのです。
今回紹介した20のECサイト向けWordPressテーマの中から、特におすすめをここでご紹介します。
- Astra ‒ LMSや会員制サイトを含め、あらゆるビジネスタイプに対応する軽量な多目的テーマ
- Woostify ‒ 無料版でも豊富なデザインオプションを備えた高いカスタマイズ性が魅力
- Sydney ‒ リード獲得とブランディング目的に美しくデザインされたテーマ
- Kadence ‒ テーマのカスタマイズを簡素化し、ECサイトに独自コンテンツを入力するAIツールを搭載
- TheGem ‒ 様々なデモサイト、ポートフォリオビルダー、ニーズに特化したストアやビジネスサイトを作成するためのワンページスクローラーを備えたプレミアムWordPressテーマ
この記事が、あなたのオンラインストアに最適なWordPress ECサイトテーマを見つける手助けになれば幸いです。ご質問がある場合は、下記のFAQセクションをチェックするか、コメントでお気軽にご質問ください。
WordPressのECサイトテーマに関するよくある質問
ここでは、WordPress ECサイトテーマに関するよくある質問にお答えします。
無料のWordPress ECサイトテーマはありますか?
はい、公式テーマディレクトリには12,000以上もの無料テーマがあり、その中にはECサイト専用に開発されたものも多数含まれています。ThemeForestやCodeCanyonなどのマーケットプレイスでも、基本機能を備えた無料版を提供するフリーミアム形式のECサイトテーマを見つけることができます。
ECサイトテーマに決済ゲートウェイを統合できますか?
はい、決済ゲートウェイをサポートするWordPress ECサイトテーマならば統合可能です。あるいは、決済ゲートウェイとの連携を簡単にするWooCommerceなどのECプラグインをインストールするという方法もあります。
WordPressはECサイトに適していますか?
はい、WordPressは優れたECプラットフォームです。豊富なECサイトテーマとプラグインのコレクションを活用すれば、あらゆる種類のオンラインストアを構築でき、ビジネスの成長に合わせてスケールアップも可能。SEOフレンドリーな設計になっているため、潜在顧客が検索エンジンを通じてあなたのオンラインストアを見つけやすくなるのも大きなメリットです。