WordPress SEO完全攻略:検索上位を目指すための20の秘訣

WordPress SEO完全攻略:検索上位を目指すための20の秘訣

検索エンジン最適化(SEO)はWordPressサイトの命運を分ける重要な要素です。適切にSEO対策を行うことで、検索結果で上位表示が狙い、オーガニックトラフィックを増やすことができます。WordPressはもともとSEOに配慮して設計されていますが、さらに最適化を進めることで、より高いパフォーマンスを引き出すことができます。

「でも具体的にどうすれば?」と思った方のために、このWordPress SEOガイドを用意しました。オンページSEO、テクニカルSEO、オフページSEOについての重要なポイントを押さえながら、検索エンジンと見込み客の両方にWebサイトを認知してもらうための実践的なアクションプランを解説します。

なぜSEO対策が重要なのか

Googleなどの検索エンジンは、クローラーボットを使って新しいページや投稿を発見し、さまざまな要素をもとに各コンテンツを評価・ランク付けしています。

なおGoogleは現在、コンテンツ作成者に対し、経験(Experience)、専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)、信頼性(Trustworthiness)からなるE-E-A-Tフレームワークに沿ったコンテンツ作りを強く推奨しています。

検索結果で上位表示されることで、Webサイトの認知度アップ、トラフィック増加、さらにはコンバージョン率の改善につながります。実際のデータを見ても、検索クエリの上位3位以内の結果だけで全クリック数の50%以上を占めているという事実もあります。

WordPressを検索エンジン向けに最適化する実践ガイド

ここでは、基本的なWebサイト設定の見直しから高品質な被リンクを獲得するための施策まで、WordPress SEO対策において重要なポイントを詳しく解説していきます。

  1. WordPressの検索エンジン表示設定を確認する

WordPressには検索エンジンからWebサイトを隠す機能が備わっています。この設定はデフォルトでオフになっているはずですが、念のため確認しておくことをおすすめします。

WordPressの管理画面にログインし、設定表示設定へ移動します。検索エンジンでの表示のチェックボックスが外れていることを確認してください。最後に変更を保存ボタンを忘れずにクリックしましょう。

2. WordPress用のSEOプラグインを使用する

WordPress用のSEOプラグインを導入すれば、Webサイト最適化の複雑な作業が楽になります。オンページ分析、サイトマップ生成、構造化マークアップなど、Webサイトのあらゆる要素を強化するツールがまとめて利用できるようになります。

WordPressサイトにプラグインを導入する前に、以下のポイントをしっかり確認しておきましょう。

  • コスト:プラグインの価格プランが自分の予算に見合っているか
  • 主な機能:それぞれの機能が具体的にどのようにWebサイトのSEO対策に役立つのか
  • 使いやすさ:初心者の場合は、高度な技術知識が必要なプラグインは避け、直感的に操作できるユーザーフレンドリーなインターフェースを持つものを選ぶべきでしょう

3. SSL証明書をインストールする

Secure Sockets Layer(SSL)は、Webサイトとブラウザの間の通信を暗号化するセキュリティ技術です。SSL証明書をインストールすることで、Webサイトと訪問者間でやりとりされるデータが安全に暗号化されます。

これにより、個人情報やログイン情報、決済情報などの重要なデータがハッカーに傍受されても解読されにくくなります。

ドメインにSSL認証がインストールされると、URLは「http://」ではなく「https://」で始まります。Google Chromeなどのブラウザでは、Webサイト情報をクリックすると「接続は安全です」というメッセージとともに鍵アイコンも表示されるようになります。

GoogleはWebサイトの検索順位を決める重要な要素の一つであるページエクスペリエンスを評価する際に、HTTPSの有無を重視しています。また、最近のWebブラウザはSSL証明書のないWebサイトを「保護されていません」と警告し、訪問者が開かないよう促すケースも増えています。

潜在的なトラフィックを逃さず、Webサイトのコンバージョン率低下を防ぐためにも、SSL証明書の導入は今や必須といえるでしょう。

SSL証明書の価格は認証方法や証明書発行機関(CA)によって異なります。

Hostingerの場合、レンタルサーバープランを購入するだけで無制限のSSL証明書が無料で利用できます。新しいWebサイトを作れば、SSL証明書が自動的にインストールされる便利な仕組みとなっています。

手動でSSL証明書をインストールしたい場合は、以下のステップで簡単に設定できます。

  1. hPanelアカウントにログイン
  2. サイドメニューのドメインのポートフォリオから、ドメイン名横の管理をクリック
  3. 左側サイドバーでセキュリティ SSLを選択
  4. SSLをインストールタブでドロップダウンメニューからドメインを選び、SSLをインストールをクリック

インストール処理には最大で1時間かかることがありますが、完了すると、ドメインは自動的にHTTPSを使用するようになります。

4. パーマリンク構造を設定する

各Webページにはパーマリンクと呼ばれる独自の永続的なURL構造があります。この構造をシンプルに整えることで、訪問者と検索エンジンの両方がWordPressサイト内をスムーズに巡回できるようになり、SEO効果が向上します。

WebサイトのURLは検索結果に表示される重要な要素。訪問者は「?p=123」のような無造作な文字列よりも、内容が一目でわかるクリーンで読みやすいパーマリンクに信頼感を抱きます。

デフォルトのパーマリンク構造を変更するには、ダッシュボード設定パーマリンクへ進み、カスタム構造オプションを選んで必要なタグを設定します。

また、Webサイトの種類に基づいてタグを選択しましょう。例えば、ニュースサイトに場合は日付とタイトルを含むURLが一般的となり、ECサイトの場合はカテゴリーと投稿名が含まれます。

Webサイトがすでに公開済みの場合は、パーマリンク構造の変更後に古いURLを新しいURLにリダイレクトするのを忘れないようにしましょう。これにより、既存の外部リンクからの流入を失わずに済みます。

5. キーワードリサーチを徹底的に行う

多くの訪問者は特定のキーワードを検索エンジンに入力してコンテンツを見つけます。検索上位を狙う場合、ターゲットとなるキーワードでコンテンツを最適化することが不可欠です。

ここでキーワードリサーチの出番ですが、本題に入る前に、2つの主要なキーワードタイプについて押さえておきましょう。

  • ショートテールキーワード:幅広いトピックをカバーする一般的な用語です。「本」「コーヒー」「デジタルカメラ」などがこれにあたります。
  • ロングテールキーワード:より具体的で長いフレーズで、通常3語以上のものを指します。「おいしいコーヒーの淹れ方」のような短文や質問形式が多いのが特徴です。

ロングテールキーワードは競合が少ないため、新しいWebサイトでも上位表示を狙いやすい傾向がある一方、ショートテールキーワードは大手のWebサイトがこぞって狙うため、新規のWebサイトが上位表示するのは非常に難しいです。

適切なキーワードリサーチの第一歩は、検索意図(訪問者が検索で達成したいこと)を見極めることです。検索意図を把握すれば、キーワードに最適なコンテンツタイプが見えてきます。代表的な検索意図は次の4つです。

  • 情報収集型:「靴の結び方」「インフルエンザの症状」など、質問に対する答えや知識、解決策を探している訪問者を指します。
  • ナビゲーション型:一般情報ではなく特定のWebサイトやページを探している訪問者。例えば、「Facebookログイン」と検索する人は情報を知りたいわけではなく、ログインページに直接アクセスすることを求めています。
  • 商業型:購入意欲はあるものの、まだ選択肢を比較している段階の訪問者。「2024年おすすめのスマートフォン」「電動歯ブラシ おすすめ」といった検索がこれにあたります。
  • 取引型:すでに購入する準備ができている訪問者。「iPhone 15 購入」「Netflixサブスク 更新」などの検索がこの段階に該当します。

検索意図を特定したら、次は適切なキーワードを見つけていきます。Ahrefsなどのキーワードリサーチツールを使って、以下の情報をチェックしましょう。

  • 検索ボリューム:そのキーワードが月間でどれくらい検索されているか
  • トレンド:時間経過に伴う検索数の変化、地域別の関心度、関連検索クエリ
  • 難易度:そのキーワードで上位表示を狙うのがどれだけ難しいか

6. SEOに強い高品質なコンテンツを作成する

SEOに最適化されたコンテンツを作成することで、Webサイトの権威性が高まり、Google検索結果でのランキングも上昇します。

ブログ投稿やコンテンツを作る際は、以下のポイントをしっかり押さえましょう。

  • 詳細かつ綿密な調査:すべてのコンテンツは特定の検索意図に的確に応え、重要なポイントを漏れなくカバーしましょう。
  • オリジナル性:他のWebサイトの内容を単にコピーするだけでは意味がありません。訪問者が他で見つけられないユニークな視点やアドバイスを提供しましょう。自分自身の経験を盛り込んだり、専門家へのインタビューを組み込むのも効果的です。
  • 読みやすさ:シンプルな言葉遣い、短い段落、適宜使用する箇条書きなどで、訪問者がスラスラ読み進められる文章を心がけましょう。
  • 明確な構造:見出しを使ってコンテンツをセクションに分け、情報の流れがスムーズになるよう工夫しましょう。
  • 最適な文字数:理想的な投稿の長さはキーワードと競合記事によって変わります。SurferSEOなどのコンテンツ最適化ツールを活用して、適切な文字数を把握しましょう。
  • 定期的な公開と更新:訪問者は新鮮なコンテンツが定期的に追加されるWebサイトに戻る傾向があります。また、既存コンテンツも定期的に見直して情報が正確で最新かどうかチェックする習慣をつけましょう。

さらに、フォーカスキーワードを頭に置いてコンテンツを作成することで、特定の検索クエリに対する最適化の方向性が明確になります。

ただし、キーワードの詰め込み(いわゆるキーワードスタッフィング)は避けましょう。文章中に不自然にキーワードを押し込むと、かえって検索順位が下がる可能性があるため注意が必要です。

7. WordPressのタグとカテゴリーを効果的に活用する

WordPressではカテゴリー機能を使って、関連する投稿を階層構造でスッキリ整理できます。親カテゴリーとサブカテゴリーでコンテンツを整理すれば、訪問者も必要な情報をサクッと見つけられるようになるでしょう。

カテゴリーを作りたい場合は、WordPressの管理画面から、投稿カテゴリーへ進みます。

名前、スラッグ、説明に必要事項を入力し、サブカテゴリーを作る場合は、よりスッキリとしたWebサイト構造にするために親カテゴリーを指定しましょう。入力が終わったら新規カテゴリーを追加をクリックして保存します。

いくつか追加すると、画面右側に既存のカテゴリーのリストが表示されるようになります。

カテゴリーとは違い、タグは完全に任意で、階層構造もありません。ブログ投稿の様々な要素を説明するために、一つの投稿に複数のタグを付けられます。たとえば健康食に関する投稿には「ビーガン」「グルテンフリー」「30分で作れる料理」といったタグを設定できます。

訪問者は興味のあるタグをクリックするだけで、そのタグが付いた投稿をまとめて閲覧できる利便性が魅力です。

タグを作る際は、投稿タグへ進み、必要事項を入力して新規タグを追加をクリックするだけです。

8. メタタイトルとメタディスクリプションを最適化する

訪問者が検索結果でコンテンツを見かけたとき、明確なメタタイトルと説明文があれば、中身を理解しやすくなります。提供する情報が役立ちそうだと思えば、クリックされる確率も上がるわけです。

例えば「レンタルサーバーとは?初心者にもわかる仕組みと選び方のポイント」といったメタデータは、サーバーについて知りたい初心者にとって非常に魅力的に映るでしょう。

メタタイトルを最大限に活用するコツ

メタタイトル(タイトルタグ)は、Webページのタイトルを指定するHTML要素です。この見出しは検索結果、ブラウザのタイトルバー、一部のSNSで表示され、訪問者がページ内容を一目で把握するのに役立ちます。

メタタイトルを効果的に使うコツをご紹介します。

  • 簡潔にまとめる:検索エンジンは長すぎるタイトルを途中で切ってしまうため、60文字以内に収めるのが理想的です。
  • フォーカス(対策)キーワードを含める:これにより検索エンジンは、該当のWebページがどの検索結果に表示されるべきか判断しやすくなります。
  • 独自性を重視:すべての投稿やページには固有のメタタイトルを設定しましょう。ページ本文のタイトルと異なっていても、メタタイトルは必ずコンテンツに関連したものにします。
  • 誇大広告(クリックベイト)は避ける:訪問者を誘導するために誇張や欺瞞的な表現を使わないこと。誤解を招くメタタイトルはユーザーの不満を招き、悪い印象を与えます。Googleもこうした類いのタイトルを持つページを検索結果から排除することがあります。

検索エンジンがメタタイトルと検索クエリの間に十分な関連性を見出せない場合、独自のタイトルタグを生成する場合があります。そのため、タイトルタグをしっかりとカスタマイズすることで、Google検索結果での表示をより主体的にコントロールできるようになります。

メタディスクリプションを最適化する方法

メタディスクリプションは、コンテンツを簡潔に要約するHTML要素です。メタタイトルよりも長いため、ページについてのより詳しい文脈を提供できます。

それでは、メタディスクリプションを最適化するコツを見ていきましょう。

  • フォーカスキーワードを含める:検索エンジンは検索結果でメタディスクリプション内のキーワードを目立たせます。キーワードを含めてもランキングには直接影響しませんが、トラフィックの増加に貢献します。
  • 能動態と行動喚起フレーズを使う:能動態を使い、行動を促す表現でメタディスクリプションを直接的に伝えましょう。また記事を読むメリットも含めて、訪問者に提案された行動を取るよう促します。
  • 簡潔にまとめる:検索エンジンは長すぎる説明を途中で切ってしまうため、50〜160文字を目安にしましょう。
  • 引用符は避ける:検索エンジンは引用符の後で説明文を切り取る傾向にあるため、代わりにアポストロフィを使いましょう。
  • 独自性を重視:他Webサイトからメタディスクリプションをコピーしてはいけません。すべての投稿とページに固有のメタディスクリプションを設定しましょう。
  • 関連性を確保:メタディスクリプションは必ずコンテンツに関連したものにする必要があります。そうしなければ、検索エンジンによって独自のスニペットが生成されてしまう可能性があります。

とはいえ、検索エンジンが投稿内の文章からメタディスクリプションを書き換えてしまうという事象は珍しくありません。

そのような場合には、検索エンジンにフォーカスキーワードを入力して、上位10サイトのメタディスクリプションを調査してみましょう。こうした簡単なリサーチで、Googleがそのキーワードに対して適切であると判断している説明文のパターンが見えてきます。

9. 見出しタグを効果的に使い分ける

見出しタグには階層があり、H1からH6まで存在します。基本的なベストプラクティスとして、各コンテンツにはH1タグを1つだけ使用するのが望ましいとされています。H1タグは通常タイトルとして使われるため、検索結果での順位向上を狙うには、フォーカスキーワードを含めるようにしましょう。

記事の本文ではH2タグとH3タグを使って内容をセクションごとに分けていきます。H4からH6の見出しタグも使えなくはないですが、むしろ読みやすさが損なわれてしまう可能性が高いため、通常の太字テキストを活用した方が効果的です。

見出しを追加する場合は、ブロックエディターでページや投稿の編集中に、見出しブロックを選択し、エディターのツールバーから適切なタグを選びます。

見出しを追加する際のポイントをいくつかご紹介します。

  • 階層順を守る:見出しタグは必ず階層に沿って使用しましょう。H1の下にはH2、H2の下にはH3というように順番に使うのが基本となります。
  • 簡潔にまとめる:見出しやタイトルは50〜70文字程度に収めるのが理想的です。
  • 質問形式を活用する:質問形式の見出しを使うと、Googleの注目のスニペットよくある質問セクションに表示されやすくなります。
  • キーワードを自然に含める:メインキーワードと関連キーワードを自然な形で見出しに織り込み、検索順位の向上を目指しましょう。

Googleの検索結果では、メタディスクリプションの下に見出しタグの内容が表示される場合もあるため、魅力的なフレーズを使うことで、訪問者のクリック率アップにつなげることができます。

10. 内部リンクを戦略的に配置する

内部リンクとは、同じWebサイト内の別のページや投稿へ訪問者を誘導するハイパーリンクのことです。

内部リンクには主にナビゲーション用コンテキスト用の2種類があります。

ナビゲーション用の内部リンクは、Webサイトのメインメニューや基本構造を形成し、訪問者が目的のページをスムーズに見つけられるようサポートします。通常、ナビゲーションバー、サイドバー、フッターなどに配置されています。

一方で、コンテキスト用の内部リンクは本文中に自然に埋め込まれています。例えば、商品ページであれば、商品説明文に各機能の詳細を解説するページへのリンクを設置するといった使い方です。

もう一つの一般的な内部リンクの手法は、ブログ記事内に関連トピックへの内部リンクを追加する方法です。例えば、「WordPressテーマのインストール方法」という記事であれば、「WordPressテーマとは」や「おすすめの無料WordPressテーマ10選」といった記事にリンクすることができます。

ナビゲーション用とコンテキスト用、どちらの内部リンクもWebサイトのSEO強化に効果的です。主な目的は情報の階層構造を確立し、Webサイトの権威性を高めることにあります。特にコンテキスト用リンクは、GoogleにWebサイトが価値の高いコンテンツを持っていることをアピールする重要なシグナルとなります。

内部リンクがSEOにもたらす主なメリットは以下の通りです。

  • 検索エンジンのサイト理解を促進:内部リンクは、検索エンジンクローラーが関連URLを発見し、ページや投稿間のつながりを理解するのに役立ちます。
  • 権威性の分配:特定のページに権威性の高い外部リンクがある場合、内部リンクを通じてその権威性をサイト内の他のページに分配できます。これは「リンクジュース」と呼ばれる概念です。
  • ナビゲーション性の向上:内部リンクは訪問者をWebサイト内に留める効果があります。訪問者はこれらのリンクを通じて特定の目的を達成したり、関連知識を深めることのできる他のページへと自然に誘導されます。

リンクする際は説明的なアンカーテキストを使いましょう。これにより訪問者は文脈を理解しやすくなり、検索エンジンもメインページと関連コンテンツの関係を把握しやすくなります。

効果的なアンカーテキストにはリンク先ページの内容を表すキーワードが含まれていますが、完全に一致する必要はありません。例えば、記事が「WordPressサイトの作り方」について説明している場合、「WordPressサイトの作成」などのアンカーテキストでも問題ありません。

11. パンくずリストでナビゲーションを向上させる

パンくずリスト(breadcrumb list)は、Webサイトのナビゲーションとユーザー体験を大幅に改善する重要な要素です。これにより、訪問者はWebサイト内での現在位置を把握でき、トップページへの道筋も簡単に辿れるようになります。

パンくずリストは通常、Webページの上部、ナビゲーションバーやヘッダーのすぐ下に連続したリンクとして表示されます。

一般的には、トップページを起点に、現在のページまでの階層構造が順番に表示され、スラッシュ(/)や大なり記号(>)などで区切られます。

パンくずリストには主に3つの種類のものがあります。

  • 階層ベース:最も一般的な種類で、訪問者にWordPressサイト内での位置を示します。トップページから現在のページまでの順序をわかりやすく表示します。
  • 属性ベース:ECサイトでよく使われるもので、サイズや色といった商品属性のカテゴリーを表示します。
  • 履歴ベース:訪問者の閲覧履歴を元に、以前に訪れたページを表示します。

多数のページやブログ記事を抱える大規模なWebサイトを運営している場合、パンくずリストを導入することでユーザー体験とナビゲーションが格段に向上します。

パンくずリストは検索エンジンがページ間の関連性を理解する助けにもなり、訪問者がWebサイト内をより深く探索するよう促すため、直帰率の低減にも貢献します。

特定の検索クエリに対して、GoogleはURLの代わりにSERPにパンくずリストを表示することがあります。その場合、訪問者はページのカテゴリーやロケーションを事前に把握でき、検索意図に合致するかどうかを判断しやすくなります。

AIOSEOを活用して、WordPressサイトにパンくずリストを簡単に追加する方法は以下の通りです。

  1. All in One SEO →  一般設定に移動 
  2. パンくずリストタブを開く
  3. パンくずリストを有効にするをオンにして、Webサイトへの埋め込み方法を選択  

12. WordPress画像を最適化する

画像は訪問者の注目を集め、伝えたいメッセージを強化するのに役立ちますが、同時に多くのリソースを消費してWebサイトの表示速度を低下させる原因にもなりかねません。

画像を適切に最適化すれば、Webサイトの読み込み時間とアクセシビリティが向上し、検索結果でのランキングも改善できます。

画像最適化の3つの重要ポイントを見ていきましょう。

  • 画像圧縮でサイズダウン:画像圧縮によりファイルサイズを削減し、Webサイト全体を軽量化できます。 可逆圧縮(品質を維持)と非可逆圧縮(品質をやや犠牲に容量を大幅削減)のどちらかを選ぶ必要があります。最適な選択はWebサイトで使用する画像タイプによって変わってきます。
  • 代替テキストの追加:代替テキスト(alt text)は、検索エンジンに画像の内容を説明する重要な要素です。スクリーンリーダーもこの代替テキストを利用して、視覚障害のある訪問者が画像内容を理解できるようサポートします。
  • わかりやすいファイル名の使用:ファイル名も検索エンジンが視覚コンテンツを理解する手がかりになります。実際、検索エンジンは意味のあるファイル名を持つ画像をより高く評価する傾向があります。「IMG_0001.jpg」のようなデフォルトの名前ではなく、内容を表すカスタムファイル名を使うのが理想的です。

13. サイトパフォーマンスを最適化する

Webサイトパフォーマンスは検索順位を左右する重要な要素です。Googleはこれを良好なユーザー体験の指標として重視しており、具体的に以下のCore Web Vitalsという指標に基づいてWebサイトパフォーマンスを評価しています。

  • Largest Contentful Paint (LCP):画像やテキストブロックなど、ページの最大要素が読み込まれるまでの時間を指します。
  • First Input Delay (FID):クリックやタップなど、ユーザーの操作に対するWebサイトの反応速度です。
  • Cumulative Layout Shifts (CLS):ページ表示中に予期せぬレイアウトシフトが起こる頻度を指します。要素の位置やサイズが突然変わると、ユーザー体験が著しく悪化します。

GTmetrixやGoogle PageSpeed Insightsといった分析ツールを使ってWebサイトの速度テストを実行し、Core Web Vitalsのスコアをチェックすることで、改善すべきポイントが明確になります。

Webサイトのパフォーマンスが振るわない場合は、速度に最適化されたインフラと99.9%の稼働率が保証される、信頼性の高いWordPress向けマネージドホスティングへの移行をぜひ検討してみてください。

14. サイトマップで検索エンジンにWebサイト構造を伝える

検索エンジンは自動的にWebサイトをインデックスしますが、サイトマップを提出することで、Webサイト構造をより速く正確に理解してもらえるようになります。

WordPressサイトマップには、Webサイト上のすべての公開URLのリストを含めるべきです。WordPressサイトマップには大きく分けてXMLサイトマップとHTMLサイトマップの2種類があります。

XMLサイトマップは検索エンジンに送信するためのもので、Webサイト内の各ページとその重要度、相互関係を示します。この構造化されたWebサイト階層のおかげで、クローラーボットが特定のコンテンツを素早く発見できるという仕組みです。

AIOSEOを使ってXMLサイトマップを簡単に生成するステップは次の通りです。

  1. WordPress管理画面から All in One SEO →  サイトマップへ移動します。
  2. 一般サイトマップタブを開き、サイトマップを開くボタンをクリックします。
  1. ブラウザによって新しいタブでXMLサイトマップが表示されたら、そのURLをコピーしてGoogle Search ConsoleBing Webmaster Toolsから検索エンジンに提出します。Yahoo!やDuckDuckGoなどの他の検索エンジンの場合、Bing Webmaster Toolsのインデックスデータを参照しているため、別途サイトマップを送信する必要はありません。

詳しいやり方については、Webサイトを検索エンジンに提出する方法についての解説記事をご参照ください。

15. 構造化データを活用する

構造化データにより、Googleなどの検索エンジンがコンテンツを正確に理解できるようになります。記事、商品リスト、イベント情報など、ページ内容を説明するための「スキーママークアップ」と呼ばれる特殊なコードが活用されます。

検索エンジンはこのコードを解析し、通常の検索結果よりも目立つ「リッチリザルト」として表示します。これにより、Webサイトの露出度が高まり、クリック率の上昇につながります。

リッチリザルトの代表例として、レシピスニペットが挙げられ、構造化データを適切に設定することで、レシピページが検索結果で料理の写真、評価、材料、調理時間などを含む魅力的な形で表示されるようになります。

その他にも、書籍、レビュー、映画、ニュース、商品情報など、さまざまな種類のリッチリザルトが存在します。

WordPressにスキーママークアップを追加する方法には、WordPressスキーマプラグインを使う方法と、JSON-LDコードを手動で追加する方法の主に2つがあります。手動での追加は些細なミスでもWebサイトエラーにつながる恐れがあるため、上級ユーザー向けの手法だと覚えておきましょう。

初心者ユーザーの場合は、AIOSEOのようなWordPress SEOプラグインを使ってスキーママークアップを追加するのが安全です。これを使えば、Webサイト全体のマークアップを一括設定したり、個別のページや投稿ごとに異なる設定を追加したりできます。

16. キーワードカニバリゼーションを避ける

キーワードカニバリゼーションとは、同じWebサイト内の複数ページが同じキーワードでランク付けされる現象です。

これが発生すると、本来1ページに集中すべきトラフィックが複数ページに分散してしまい、全体的なSEO効果が薄まってしまいます。さらに、コンバージョン率の高いページの順位が下がり、結果的に売上やリードの減少につながることも少なくありません。

Google Search Consoleを使ってキーワードカニバリゼーションを見つける方法は以下の通りです。

  1. 左側メニューバーから パフォーマンス →  検索結果に移動 
  2. 「+」プラスアイコンをクリックし、クエリを選択してカニバリゼーションをチェックするキーワードを入力 
  3. ページタブまでスクロールして、そのキーワードからクリック数とインプレッションを獲得している全URLを一覧で表示

同じキーワードで多くのクリックやインプレッションを獲得している複数のURLがあれば、それはキーワードカニバリゼーションの兆候です。

これを解決するには、一度立ち止まって該当ページのSEO戦略を見直し、以下のステップに沿ってトピックの異なる側面や完全に別のキーワードをターゲットにし直すことが重要です。

  1. 各ページの主眼点と検索意図を明確に理解する:実際に同じ目的を果たしているのか、それとも提供している情報や視点に微妙な違いがあるのかを見極めます。
  2. 方向転換するページには新しいフォーカスキーワードを設定する:同じトピック内の別の側面や分野を表すロングテールキーワードやバリエーションを探します。
  3. 新しいフォーカスキーワードをターゲットにしたページのコンテンツを修正する:新しいキーワードが文章全体に自然に溶け込むように、セクション、見出し、メタデータを書き直します。
  4. 内部リンクを戦略的に配置する:Webサイト内の関連ページから、新しいフォーカスキーワードを含むアンカーテキストで更新ページにリンクします。
  5. これらの変更後、更新ページと元ページそれぞれのキーワードパフォーマンスを監視する:Google Search Consoleなどの分析ツールで検索順位、クリック数、インプレッション数の推移をチェックします。

パフォーマンスデータに基づいて継続的な調整を行う準備をしておきましょう。SEOは試行錯誤の積み重ねであり、各ページの最適な戦略を見つけるには何度かの微調整が必要になることも多いのです。

17. 重複コンテンツを避けるためにカノニカルタグを設定する

同じコンテンツに複数のURLがある場合、検索エンジンはそのうちの1つを「カノニカル(正規)バージョン」として選択し、重複ページのクロール頻度を減らします。

重複コンテンツは意外に発生しやすく、wwwバージョンと非wwwバージョンが混在していたり、モバイル用とデスクトップ用に別々のURLが存在したりする場合によく見られます。

異なる言語で同じ内容のページを提供している場合も重複と見なされることがあり、Webサイト全体に適用されていない翻訳機能を導入している場合は、重複コンテンツがないかしっかりと確認するようにしましょう。

カノニカルタグ(canonicalタグ)を設定する方法はいくつかありますが、WordPress SEOプラグインを使うのが最も手軽な方法です。

  1. Sitelinerなどのオンラインツールで重複コンテンツを特定します。ドメイン名を入力し「実行」をクリックして分析を開始してください。 
  2. 分析の完了後、「重複コンテンツ」セクションまでスクロールして詳細を確認します。
  3. 重複ページを特定したら、検索エンジンにインデックスさせたい「正規」のバージョンを決めます。このページがカノニカルページとなります。
  4. WordPress管理画面から、正規バージョンに設定したいページ / 投稿を開きます。
  5. AIOSEO設定詳細設定までスクロールし、正規URL欄に適切なURLを入力します。
  6. ページを更新または公開して変更を保存します。

これにより、重複ではなく「正規」のページが適切にクロールされるようになります。

もう一つの方法は、すべての重複ページのHTMLヘッダーセクションに rel=”canonical” 属性を直接追加し、それぞれが正規バージョンを指すよう設定することです。少し技術的な作業になりますが、Google Search Centralで詳しい手順を確認できます。

18. WWW非WWWURLをリダイレクトで統一する

リダイレクトとは、訪問者と検索エンジンの両方を、最初にアクセスしたURLとは別のURLへ自動的に転送する仕組みです。

通常、訪問者を古いページや削除されたページから新しいコンテンツへとスムーズに誘導し、快適なユーザー体験を提供するためにリダイレクトが活用されます。特にWWWと非WWWのURLが混在している場合には、リダイレクトを設定することで重複コンテンツの問題を防ぐことができます。

まず、WWWと非WWWのどちらのURLを主に使用するかを決めましょう。Googleはこれらを別々のURLとして認識しますが、SEO上はどちらが優れているという差はほとんどないため、好みで選んで問題ありません。

重要なのは、コンテンツの重複を避けるために、常に一方の形式を使い続けることです。どちらのURLタイプを選ぶにしても、WordPressサイトの設定でしっかりと指定しておきましょう。

  1. WordPressのダッシュボード → 設定一般へ移動
  2. WordPress アドレス(URLおよびサイトアドレス(URL欄に、希望するバージョンを入力
  1. 変更を保存をクリック

その後、非WWWのURLをWWWへ、またはその逆にリダイレクトするよう設定します。そうすることで、検索エンジンが複数のURLでコンテンツをインデックスすることを防ぎ、ページランキングの分散やリンク評価の分割を避けることができます。

19. 価値の低いコンテンツをインデックスから除外する

価値の低いコンテンツとは、検索エンジンも訪問者も価値を感じないページや投稿のことです。Webサイト全体の評価を維持するためには、こうしたコンテンツをインデックスさせないようにするのが賢明です。

コンテンツは、検索クエリに対して的確な回答を提供しない場合に「価値が低い」と判断されます。代表例としては以下のようなものがあります。

  • アーカイブページ
  • カテゴリーページ
  • 低品質なブログ記事
  • マーケティングコンテンツ
  • ユーザー生成コンテンツ

AhrefsなどのSEO分析ツールを使えば、Webサイト上の価値の低いコンテンツを効率的に得的できます。ランキングもトラフィックも低調で、重要度の低いキーワードをターゲットにしているページを見つけたら、noindexタグを追加しましょう。

noindexのmetaタグを設定すると、特定のWordPressページや投稿が検索結果に表示されなくなります。つまり、訪問者は検索クエリからそのページを発見できなくなりますが、URLを直接入力すれば引き続きアクセス可能となるため、Webサイト全体の権威性を損なうことなく問題を解決できます。

ほとんどのWordPress SEOプラグインには、価値の低いコンテンツにnoindexを設定する機能が備わっています。例えば、AIOSEOでの設定手順は以下の通りです。

  1. 価値の低いページや投稿を開き、AIOSEO設定までスクロール
  2. 高度な設定タブを開き、ロボット設定デフォルト設定を使用オプションをオフに
  3. Robots metaのオプションが表示されたら、インデックスなしオプションにチェック
  4. 更新をクリックして変更を保存

20. Dofollowリンクを戦略的に構築する

リンク構築は依然として最も効果的なオフページSEO戦略の一つです。他Webサイトから自身のWebサイトへの被リンクを獲得することで、SEO効果を高められます。

信頼性の高いWebサイトから複数の被リンクを獲得すると、リンク元の読者が自サイトを訪れるようになるだけでなく、コンテンツが価値があり、信頼できるというシグナルをGoogleに送ることで、検索順位にもプラスの影響を与えます。

ただし、すべての被リンクが同じ価値を持つわけではなく、リンクによってその価値に違いがあります。

dofollowリンクは、GoogleクローラーがリンクをたどってWebサイトを巡回することを許可し、「リンクジュース」と呼ばれる評価を与える一方、nofollowリンクには検索エンジンクローラーにリンクをたどらせない、または評価を渡さないようにする特殊なHTML属性が含まれています。

nofollowリンクもトラフィックは呼び込めますが、dofollowリンクのようにWebサイトの検索順位に直接貢献することはありません。

他のWebサイトからdofollowリンクを獲得する効果的な方法をいくつかご紹介します。

  • リンクされやすいコンテンツを作る:詳細なガイド、統計データを含む記事、専門家の見解、実例を示すケーススタディなどは自然と被リンクを集めやすい傾向があります。これは、他のWebサイトが自身の主張を裏付けるためにデータを引用する傾向にあるためです。
  • 壊れたリンクを直す:他のWebサイトで壊れたリンクを見つけた場合、自分のWebサイトのリンクで置き換えるチャンスです。運営者に連絡し、壊れたリンクの代わりに自分のページを提案しましょう。
  • 寄稿する:寄稿とは、他のWebサイト向けに質の高いコンテンツを作成し、そこに自分のWebサイトへのリンクを含めることを指します。
  • メール施策:権威性の高いWebサイトを見つけ、その運営者に連絡して、関連性のある質の高いコンテンツにリンクしてもらえるよう依頼します。ただし、多くの場合、何らかの見返りを求められるため注意が必要です。
  • ジャーナリストの情報源になる:Help a Reporter Out (HARO)などのプラットフォームを活用して、情報源を求めるメディアとつながりましょう。ジャーナリストがサイト上の専門知識を記事に活用すると、Webサイトへのリンクバックが得られることがあります。

時には、あるWebサイトがブランド名に言及していても、実際にはリンクしていないケースがあります。これは「未リンクの言及(unlinked mentions)」と呼ばれます。

nofollowの外部リンクとは異なり、未リンク言及にはハイパーリンク自体が存在しないため、検索エンジンはそれらを検出することができません。

幸いなことに、こうした未リンク言及を被リンクに変換することはそれほど難しくありません。

Googleの高度な検索演算子を使えば、他のWebサイト上の未リンク言及を探すこともできます。ただし、この方法には、時間がかかってしまう場合があります。より効率的な方法としては、Ahrefsの活用がおすすめです。

  1. Ahrefsにログイン →  Content Explorer に移動します。
  2. ブランド名を検索し、自サイトを除外する演算子を追加(例:「hostinger」 -site:hostinger.com)します。
  3. フィルター機能で結果を絞り込みます。質の高いページを抽出するには、ドメインレーティング(DR)が70以上、かつ月間オーガニックトラフィックが50以上のページに限定することが推奨されます。
  4. 結果をCSVファイルにエクスポートします。

ブランドに言及しているURLのリストを取得したら、Screaming FrogScrapeBox Free Link Checkerといったツールで結果を検証しましょう。

最後に、関連性の高いWebサイトをそれぞれ訪問し、著者や管理者に連絡してWebサイトにリンクを追加することを依頼してみましょう。

まとめ

検索エンジン最適化(SEO)は、Webサイトの検索順位を向上させ、オーガニックトラフィックを増やし、最終的にはコンバージョン率を高める効果的な手段です。

ただし、WordPressのSEO戦略で高い成果をあげるには、時間と継続的な取り組みが不可欠です。ユーザー体験の向上や質の高いコンテンツ作成といったオンページ最適化に加え、リンク構築やゲスト投稿といったオフページ最適化の両方が必要となります。もし時間に余裕がない場合には、SEOの専門家に依頼するのも有効な選択肢です。専門家は最新のGoogleアップデートに精通しており、適切なSEO戦略を立案してくれるため、他の重要なビジネスに関する業務に専念できるようになります。

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著者

Yūto Ōmura

イギリスから日本へ帰国後、翻訳者として8年従事。英国の大学ではメディア・映像を専攻し、以来、日英両言語にて10年以上複数のウェブサイトおよび動画メディアを運営。プライベートでは、料理をしたり、家族で小旅行に行ったりするのが好きです!