パーマリンクとは?初心者でもわかる完全ガイド

パーマリンクとは?初心者でもわかる完全ガイド

パーマリンクは、ブログ投稿やWebページの固有のURLを指す別名です。訪問者が特定の記事を見たいときに、Webブラウザのアドレスバーに入力するアドレスがパーマリンクです。

パーマネントリンク(恒久リンク)を略したパーマリンクは、基本的に変更されることのないWebサイト上のアドレスを指します。読みやすく理解しやすい形式になっているため、訪問者はもちろん検索エンジンにとっても優しい構造になっているのが特徴です。 

Webサイト上のパーマリンクが正しく機能していなかったり、適切に設定されていなかったりすると、リンク切れや直帰率の上昇といった問題が発生してしまいます。そこでこの記事では、パーマリンクの基本構造から重要性、最適な設定方法までわかりやすく解説していきます。

パーマリンクの構造と実例

パーマリンクは主にWebサイトのドメインとスラッグという2つの要素で構成されています。

まずはパーマリンクの構造を分解してみましょう。

適切なパーマリンクは明確で簡潔であるべきです。逆に、良くないパーマリンクの例は以下の通りです。

  • https://www.yourdomain.com/how-to-start-a-successful-online-busines-for-beginners-in-2021/
  • https://www.yourdomain.com/article183

これらのパーマリンクは、文字列が長すぎたり、投稿やページの内容に関する情報がまったく含まれていないため、訪問者や検索エンジンにとって分かりにくいものになっています。

パーマリンクが重要である理由

パーマリンクは、ブログ運営やWebサイト管理において必ずチェックすべき重要な要素です。

シンプルで読みやすいパーマリンクは訪問者を引き込む要素となり、長すぎたりスパムっぽく見えるURLと比べると、クリックされる確率が格段に高くなります。結果として、サイトの使いやすさにも影響を与えます。

適切な形のパーマリンクを設定すれば、訪問者はURLだけでページの内容を想像できるようになります。また、整理されたURLは記事の信頼性アップにも貢献するだけでなく、URLは恒久的なものであるため、訪問者が簡単にコンテンツをブックマークできるメリットもあります。

加えて、パーマリンクは強固なWebサイト構造の構築と検索エンジン最適化(SEO)の向上にも大きく影響を与えます。 

サイト全体の階層構造を自然に反映したパーマリンクにすることで、訪問者がよりスムーズにサイトを閲覧できるようになり、検索エンジンのクロールも効率化できます。 

URLはGoogleのランキング要因の一つとなるため、パーマリンクを適切に構造化することで、コンテンツが検索結果で上位表示される可能性が高まります。

WordPressでカスタムパーマリンクを作成する方法

WordPressには最初からパーマリンク構造が用意されていますが、デフォルトの設定はSEOに適していません。初期設定では投稿番号だけを使用するため、URLは次のような形になります:https://www.yourdomain.com/?p=164

以下の手順に従い、より使いやすくSEOにも効果的なカスタムパーマリンク構造を設定してみましょう。

  • WordPressダッシュボードにログインします。
  • サイドバーメニューの「設定」にカーソルを合わせ、「パーマリンク」をクリックします。
  • 「共通設定」から「カスタム構造」を選択し、%category%と%postname%タグを有効にします。Webサイトの種類に応じて他のオプションも自由に選択可してください。
  • 下にスクロールして「変更を保存」ボタンを押します。

これで、パーマリンクには数字列だけでなく、カテゴリーと投稿名が表示されるようになります。例:https://www.yourdomain.com/tutorials/how-to-install-wordpress/

SEO効果を高めるパーマリンクの最適化方法

SEOに最適化されたパーマリンクを作るための第一歩は、Webサイトに最適な構造タグを選ぶことです。そうすることで、サイト全体で一貫性のあるパーマリンクが生成できますそれでは、代表的な構造タグをいくつか見ていきましょう。

投稿名

ユニークな記事やタイムレスなコンテンツを公開するブログに最適です。シンプルで覚えやすいURLが生成されるため、多くのWebサイト運営者に人気があります。

このタグを使ったパーマリンクの例:https://www.yourdomain.com/wordpress-post/

カテゴリーと名前

Webサイトの階層構造を作り上げるのに役立ちます。さまざまなトピックやカテゴリー別に記事を公開するコンテンツ中心のWebサイトに最適です。このパーマリンクには記事が属するカテゴリー(「ブログ」「WordPress」「テクノロジー」「ニュース」など)と投稿名が含まれます。

このタグを使ったパーマリンクの例:https://www.yourdomain.com/blog/what-is-a-blog/

日付と名前

毎日複数の記事を更新する、かつトラフィックの多いニュースサイトに向いています。この構造では日付(年、月、日)がスラッシュで区切られ、その後に投稿名が続きます。

このタグを使ったパーマリンクの例:https://www.yourdomain.com/2021/05/17/news-of-the-day/

月と名前

将来的に更新が必要になる可能性のあるコンテンツを公開するWebサイトに適したオプションです。

このタグを使うと、パーマリンクは次のようになります:https://www.yourdomain.com/2021/05/website-statistics/

スラッグを作成する際には、以下のポイントを押さえましょう。

  • ページや投稿の内容を的確に説明するものにする
  • 短く覚えやすいものにする
  • SEOキーワードや、その投稿に関連する検索されやすい言葉を含める
  • スラッグに複数の単語がある場合は、ハイフンで区切る(例:/what-is-a-permalink/)
  • 「the」「a」「but」「is」「and」「my」「your」などのストップワードを使いすぎない

ここで紹介したパーマリンクSEOのテクニックは、Webサイト全体のSEO戦略の一部に過ぎません。SEOについてさらに詳しく知りたい方は、当社のWordPress SEOのヒントに関する解説記事をぜひチェックしてください。

WordPressエディターでパーマリンクを変更する手順

WordPressでパーマリンクを編集するもう一つの方法として、投稿やページのエディター画面から直接変更する方法があります。特に下書き状態で、まだ公開されていないコンテンツに対して便利な方法です。

WordPressのGutenbergエディター(現在の標準エディター)を使っている場合は、投稿画面の右上にある歯車アイコン(設定ボタン)をクリックしてサイドバーメニューを開き、パーマリンク設定のセクションまでスクロールすると、スラッグを簡単に編集できます。

Classic Editorを使用している場合は、パーマリンクのプレビューがビジュアルエディター / テキストエディターの上部、またはタイトルのすぐ下に表示されます。カスタマイズするには「編集」ボタンをクリックし、新しいスラッグを入力して「OK」を押すだけです。

すでにWordPress全体のパーマリンク設定を適切に構成済みであれば、すべてのパーマリンクを手動で変更する必要はないかもしれませんが、投稿を公開する前に一度URLを確認しておくと安心です。

パーマリンクを変更すべき判断基準

公開済みのブログ投稿や記事のパーマリンクは、そのURLを指す内部リンク・外部リンクに影響を与えてしまうため、基本的に変更しないのがベストです。

ただし、次のようなケースではパーマリンクの編集が必要になることもあります。

  • CMSのデフォルト構造のままのパーマリンクがSEOに適していない、または記事の内容を適切に表していない場合
  • 他の人のWebサイトを買収したり所有権を取得して、リブランディングが必要な場合
  • Webサイト全体の方向性を転換したい場合(例:個人ブログから企業ニュースサイトへの変更)

いずれの場合でも、すでに公開済みのパーマリンクを変更する際は細心の注意が必要である点は覚えておきましょう。

SEO評価を損なわずにパーマリンクを変更するコツ

パーマリンクを変更する場合は、301リダイレクトを必ず設定しましょう。これにより、ページやブログ投稿が新しいURLに移動したことを検索エンジンに正しく通知できます。 

301リダイレクトを設定しないと、Webサイト内で「404 Not Found」エラーやリンク切れが発生してしまいます。訪問者はリンクが機能していないことに気づくとすぐにWebサイトを離れる傾向があるため、直帰率が上昇してしまいます。 

エラーページや空白ページは訪問者は、訪問者に提供される体験の質を低下させ、検索エンジンにおけるWebサイトのオーガニックランキングが下がってしまいます。結果的にSEO評価が低下し、トラフィック収益の両方を失うことになりかねません。 

リンク切れが多すぎる場合、検索エンジンからペナルティを受ける可能性もあるので注意するようにしましょう。

WordPressでは、301リダイレクトの作成をサポートする専用プラグインがいくつか用意されています。「301 Redirects」「Redirection」「Yoast SEO Premium」などがその代表例です。

まとめ

パーマリンクは、各Webページや投稿への固定リンクです。検索エンジンはクロールの処理中にWebサイト上のURLを読み取り、訪問者もパーマリンクを見て投稿の信頼性や必要な情報の有無を判断します。 

つまり、パーマリンクは訪問者にもSEOにも配慮したものでなければなりません。また、「恒久リンク」と呼ばれる通り、安易に変更すべきではありません。どうしても古いパーマリンクを変更する必要がある場合は、301リダイレクトを設定して問題を回避するように心がけましょう。

適切なSEOパーマリンク設定を実践することで、Webサイトのトラフィックを増やし、検索エンジンでの順位向上にもつながります。

Author
著者

Yūto Ōmura

イギリスから日本へ帰国後、翻訳者として8年従事。英国の大学ではメディア・映像を専攻し、以来、日英両言語にて10年以上複数のウェブサイトおよび動画メディアを運営。プライベートでは、料理をしたり、家族で小旅行に行ったりするのが好きです!