UbuntuやCentOSでのLinux shutdownコマンドの使い方

ほとんどの主要なオペレーティングシステムでは、パソコンやノートパソコンをさまざまな方法でシャットダウンできます。Linux系のOSでも、シャットダウン、再起動、ハイバネート、サスペンドといった操作を安全に行う方法が用意されています。このチュートリアルでは、VPS環境でLinuxコマンドを使ってシャットダウンや再起動、ハイバネートを安全に実行する方法を紹介します。特に、linux shutdownコマンドを使った操作方法とその具体的な使い方について、わかりやすく解説していきます。
CentOS と Ubuntu 22.04という2つの異なる Linux ディストリビューションを例に取りながら、linux shutdownコマンドの使い方を順を追って解説していきます。
どのオペレーティングシステムでも、適切にシャットダウンや再起動を行うことは、システムを正常に保つために欠かせません。特にサーバーをコマンドラインからシャットダウンする方法は、安全性の高い手段です。なぜなら、シャットダウン前にすべてのログインユーザーへ通知が行われるためです。
この記事では、linux コマンドを使って、スケジュールに従ってOSの電源をオフにする方法についても学ぶことができます。
Linuxのshutdownコマンドの概要:
必要とされる知識 | 基本的なLinuxのコマンド、ターミナルの使い方 |
必要な権限 | Root(管理者権限) |
難易度 | 初心者 |
主な目標 | シャットダウン、再起動、システム電源管理 |
OSの互換性 | Linuxディストリビューション、Unix系システム |
Shutdownコマンドとは
UbuntuやCentOSにおけるshutdownコマンドは、システムの電源オフ、再起動、halt(停止)などを実行するためのものです。
以下は、マシンのシャットダウンや再起動に使われる基本構文です。
Shutdown [OPTIONS] [TIME] [WALL]
shutdownコマンドは、再起動、halt、電源オフといった動作も実行できます。
最初の引数である[OPTIONS] には、具体的な時間文字列を指定できます。その後に入力する警告メッセージは、シャットダウン前にログイン中のユーザーに通知されます。
時間文字列の形式は「hh:mm」(24時間表記)で、これはshutdownコマンドを実行する時刻を指定するために使用します。
代わりに「+m」と指定することもでき、この「m」にはシャットダウンまでの分数を入力します。
また、「now」を使用することも可能で、これは「+0」と同じ意味になり、VPSを即座にシャットダウンさせます。
なお、[time]引数を指定しない場合、Linuxはデフォルトで「+1」(1分後)にシャットダウンが実行されるようになっています。
「wall」 メッセージ(ユーザーへの通知)を指定したい場合は、時間の引数を必ず指定する必要があります。また、時間引数を指定した場合のみ、シャットダウンの5分前に /run/nologinファイルが作成され、これにより新たなログインが制限されます。これは、システムの停止が近いことを示すための安全対策です。
それでは、LinuxやCentOSでのshutdownコマンドの基本的な使い方を確認していきましょう。
UbuntuとCentOSでのshutdownコマンドの使い方
UbuntuとCentOSで使用するshutdownコマンドは基本的に似ています。以下に紹介する各コマンドは、それぞれの専用ターミナルで実行できます。VPSにアクセスするにはSSHを使用する必要がある点も覚えておきましょう。PuTTYを使った接続方法については、別のチュートリアルで詳しく解説しています。
CentOSとUbuntuのどちらでも使える、基本的なlinux shutdownコマンドは以下のような形式です:
shutdown
上記のコマンドは、すぐにシャットダウンされるわけではなく、1分後にPCをシャットダウンを実行するタイマーが設定されます。実行前に必ず作業内容を保存しておきましょう。
すぐにPCをシャットダウンしたい場合は、次のコマンドを入力してEnterキーを押します:
shutdown now
先ほども触れたとおり、UbuntuとCentOSの両方でこのコマンドは同じです。
特定の時間にシャットダウンを行いたい場合は、次のように入力します:
shutdown hh:mm
Linux shutdownコマンドは24時間表記に従っているため、hhに時間、mmに分を指定してください。
数分後や数時間後にシャットダウンしたい場合は、次のように入力します:
shutdown +m
ここでmは「分」を表し、指定した分数後にシャットダウンされます。
VPSにログインしているユーザーにメッセージを表示させたい場合は、次のコマンドを入力します:
Shutdown +m “Please save your Work, the PC will Shutdown in 5 Minutes”
引用符内のテキストは、好きなメッセージを自由に入力できます。
Shutdownコマンドを使ってVPSを再起動する方法
以下は、Linuxで安全に再起動するためのshutdownコマンドの使い方です。
shutdown –r
このコマンドはすぐには再起動せず、1分後に再起動が実行されます。そのため、再起動前に作業内容を保存できます。
パソコンをすぐに再起動したい場合は、先ほどと同様にnowオプションを追加してください。
shutdown –r now
指定した時刻に再起動をスケジュールしたい場合は、次のように入力し、Enterキーを押します:
shutdown –r hh:mm
数分後や数時間後に再起動を行いたい場合は、以下のコマンドを入力し、EnterキーをEnterキーを押します:
shutdown –r +m
ここでの「m」は分を意味します。再起動までの分数を指定してください。
サーバーにログインしているユーザーに、再起動前のメッセージを表示させたい場合は、以下のコマンドを入力してEnterキーを押します:
Shutdown –r +m “Please save your Work, the PC will restart in 5 Minutes”
そのほかにも、覚えておくと便利なLinuxのshutdownコマンドのオプションは次のとおりです:
- -poweroff, -P : haltと似ており、システムの電源を切ります(ユニットの電源もオフにします)
- -reboot, -r : システムを再起動します。
- -halt, -h : プロセスを終了させた後、マシンを停止します。
次のようなコマンドを使えば、haltやpoweroffオプションを使ってシャットダウンすることも可能です。
shutdown –h
電源を切る場合は、以下のように入力します:
shutdown –p
これらのコマンドでも、オプション引数の後に時間やウォールメッセージを指定することができます。
これまで紹介したすべてのコマンドは、VPSをお持ちの方にもご利用いただけます。HostingerのVPSホスティングをご利用中の場合は、AI アシスタント「Kodee」に VPS の再起動を依頼することもできます。
VPS ダッシュボードの左サイドバーから「Kodee AI Assistant」のメニューを開き、次のように入力してください:
: “Please restart my VPS.”

Linuxでスケジュールされたshutdownをキャンセルする方法
PCのシャットダウンや再起動を予約している場合、その予定時刻に到達する前であれば、以下のコマンドを実行してキャンセルできます。
shutdown –c
このコマンドを実行すると、指定されたシャットダウンまたは再起動のスケジュールが即座に取り消されます。ただし、+0やnowを使って即時シャットダウンを設定した場合には、このコマンドではキャンセルできません。
まとめ
以上で、Linuxのshutdownコマンドとそのオプションの使い方についての解説は終了です。この記事がコマンドの理解に役立ったのであれば幸いです。もしチュートリアルの中でわかりにくい点や疑問点があれば、お気軽にお知らせください。できる限り丁寧にサポートさせていただきます。